噛み合わせによって生体(全身)の正しい平衡と調和を取りもどそうという理論を研究し、実践しています。

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BBO研究会 [噛み合わせに関する研究及び治療]
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    BBO研究会第18回学術大会

    H23(2011) 10.16 東京八重洲ホール

    「BBO理論を絡めた日常臨床」
    楠 公孝(長野県長野市)
    「Cranio Mandibular Biodynamics」
    幸田 秀樹(兵庫県神戸市)
    「不正咬合が顔面頭蓋骨へおよぼす力学的影響」
    杉村 忠敬(奈良県橿原市)
    「BBO療法と統合医療」
    西村 仁(大阪府岸和田市)
    「私が行っている咬合治療」
    宮原 貴彦(長野県長野市)


    第18回BBO学術大会リポート

    「BBO理論を絡めた日常臨床」リポート
    塚越 敦子(あおば歯科 歯科衛生士 / 松戸市)

    毎日の診療の中で、最近患者の主訴に原因不明の痛みを訴えるケースが増えてきている。デンタルを撮って確認しても特に目立った問題は無く、噛むと何だか変な感じ、違和感がある等。様子をみたら首や肩までこり固まってしまいどうしたらよいものかと。悩んで他院で診てもらったところ、神経質で気にしすぎと片付けられてしまったという患者も少なくない。

    肩こり、頭痛、腰痛など体のトラブルの原因が咬合にもあることをほとんどの患者は知らない。上下のアーチが合わず噛めていない。義歯はあるけど不適で全く使っていない。噛めない状態が続くといずれ咬合にゆがみが生じて体のあちこちに様々な症状が出てくるんですよと説明を聞いて、そういえば・・・と気付くが治療期間や料金等の具体的な話になるとやっぱりもう少し様子をみると躊躇する患者もおり反応はマチマチなのが現状です。
    大人だけでなく小児歯科のBBOのケースもたくさん紹介されていたが、食生活の変化などで子供の顎は未熟で歯の萌出の年齢や位置に異常がみられるようになってきている。子供の頃から姿勢が悪く体が傾き口元がだらしなくお口をポカンと開けている子も多い。顎骨が小さいので永久歯の萌えるスペースも狭く、ほとんどのTBIでデンタルフロスを導入している。

    指しゃぶりからの開咬のスライドをみて思い出すことがある。娘の指しゃぶりがなかなか取れず、前歯が開咬気味になり近所の歯医者で相談した所、先生は娘に「もう指しゃぶりはしちゃ駄目!!わかった?」と怒鳴った。その場で娘はびっくりして泣き出してしまい・・・。現在は矯正前矯正のトレーナーを使用し顎の成長を助長させながら歯列不正を閉ざす治療法があおば歯科でも積極的に行われ親の理解、納得を得てトレーナーを使用する子供が増えてきている。トレーナーの効果は目を見張るものがある。子供の顎が健やかに成長し理想に近付き姿勢もよくなってきている症例も多い。

    以上の事から、口腔内ばかりを凝視するのではなく体をバランスよく保ち健康を維持するためには「咬合と全身」に目を向ける大切さをこの講演から学ぶことができた。日々の診療を進めていくにあたり必要最低限持ち得ていなければならない知識の一つであり、自分自身もっと意識して患者と接していけるように精進していきたいです。



    「Cranio Mandibular Biodynamics」リポート
    小川 美紀(あおば歯科 歯科衛生士 / 松戸市)

    生体は筋肉、靭帯、神経系統の連続性により顎・口腔系は他の系に影響を与えることを臨床例と共に学んでいく内容でした。

    背骨・首を痛めた他に、開口障害とクリック音のある女性に首からのアプローチと右上の低い補綴物をやり直すことで痛みが和らぎ口も開くようになったり、筋肉を切断した女性は正中離開し右上は咬合していなかった為、調べてみると舌が口蓋に挙がらず前に降りて前歯を押していた。舌を挙がるように補綴を新しくして上顎骨が前に出すことで姿勢も改善した。特に、側面の姿勢は自然に無理なく立っていた。これらの症例により人間の体は連続(筋肉・靭帯)と不連続(骨)で構成されている為、症状の原因が口腔内からか体からかその両方かを見極め、主訴と違う部位を触って主訴が改善することが分かった。
    今後、初診の問診時には今までの病歴の他にもけが、腰痛、肩こり、出産時の事などにも目を向けてみようと思いました。

    他にも正しい呼吸の大切さを知る症例があった。口唇閉鎖不全の方にT4Kトレーナーを寝ているときに装着してもらい、舌を持ち上げ鼻で息をすることで口唇が閉じ顎位が変わった。口を閉じることすなわち正しい舌の位置と鼻呼吸はとても重要なことが分かった。人間が生きていくには「息」をする・「食」栄養を取る・「動」く・「想」いを巡らすことが大切で、病気が良くなる事は体内の8割を占める水の細胞がゆっくりゆらぎバランスが保たれているが、このバランスが崩れると体のあらゆる場所に症状がおきる。
    今回この講演を聞いて生体の連続性について学びました。今まで口腔内しか意識していませんでしたが、これからは頭から足先まで視野を広げ、しっかりとした問診と患者さんとのコミュニケーションを大切にしていきたいです。もっとBBOについて学びたいので初心者コースに出たいです。



    「不正咬合が顔面頭蓋骨へおよぼす力学的影響」リポート
    藤田 恭子(あおば歯科 院長 / 松戸市)

    杉村先生には以前よりサルの実験での報告をしていただいているが、今回のサルに過高な金属冠やスプリントを装着した実験による骨格の変位・変形の結果は我々臨床家にとって非常に身近な問題であった。

    咬合異常による影響が、明らかに頭蓋骨の変形をもたらし、ひいては筋群のアンバランスを引き起こし、全身に様々な影響を及ぼすというBBO理論を実験により証明していただけたことは、今後BBO理論を広める上でも大変有意義なものであろうと思われる。
    中でも両側臼歯部に過高な金属冠を装着したサルのセファロでは装着直後は最後臼歯のみの接触であったのが、数か月で臼歯部全体が咬合していき、咬合平面は水平になり、それに伴い大きく頭蓋骨が変形し、頭位姿勢も全く別のサルとかと思われるほど変形していた。
    普段の診療においても、ユニットで横になった状態で咬んでもらうと何の問題もなく全体で咬んでいるように見える患者さんもBBOの咬合採得を行い、咬合器にマウントしてみると左右差、前後差がみられ臼歯部が全く咬合していないということがよくある。どんな咬合平面でもそれを水平に保つよう頭位姿勢を変化させていることの現れであろうと思われる。

    今回は、自院のスタッフも初めてBBO学術大会に出席させていただいた。杉村先生の実験結果や多くの症例を見せて頂き、当院でも症例によって行っている咬合採得や咬合器へのマウント、咬合器上での咬合調整等の意味や体と咬合との関係についてより深い理解を得られたようである。

    今回の学術大会での知識をもとに、今後の臨床に役立て、チーム医療として患者さんにより健康な口腔内、バランスのとれた噛み合わせを考えながら診療に臨みたい。



    「BBO療法と統合医療」リポート
    明田川 亜希乃(あおば歯科 歯科衛生士 / 松戸市)

    今回、初めてBBO学術大会に参加し、先生方の症例や研究の結果を聴くことができました。
    私自身、矯正治療を始め、今までになかった体の変化や不調が出ている中で参加した学術大会だったので、自分と重ねてみるところが多く、咬合と身体が深くかかわっていることを強く感じました。

    多くの結果が出ているにもかかわらず、BBOでの治療が評価される場が少ないとお話がありましたが、咬合が合わず体に何らかの問題を抱える方はたくさんいます。

    今は歯科という狭い分野からですが、様々な分野と協力し病気にアプローチしていく『統合医療』という新しい場から広げる取り組みもなされています。

    今回の講演を聴き、ここから咬合治療が評価される場や、多くの方に知っていただける機会が増えていくとよいと思いました。



    「私が行っている咬合治療」リポート
    坂本 よしえ(あおば歯科 歯科衛生士 / 松戸市)

    歯科医院に来院される患者には医科で睡眠時無呼吸症候群と診断を受け、スプリント治療を希望してくる人もいる。
    だが、主訴の他に歯科とは無関係と思われる眩暈や手の痺れを訴え、医科では原因のわからなかった患者もいる。そんな患者に対してBBOではオルソだけではなくセファロを撮影し、模型をマウントすることで上顎咬合平面のずれ等を見つけ治療を進めていく。

    私自身も腰痛や肩こりの既往があるが、BBO治療を知るまでは姿勢だけの問題であると思い咬合と身体がつながっている意識はなかった。患者も同じように知らない人が多い。スライドで見た患者と同じように私の姿勢写真を見ると、頭部・肩に左右の傾きがみられる。
    今まで臨床の中で口腔内を見ていても姿勢まで気にしたことがあっただろうか。咬合調整では咬合紙の当たるところを削るだけ、歯軋りによって低くなった咬合や不良補綴物はそのまま経過観察になるケースも少なくない。

    BBOのようにスプリントを用いて低位にある6番の萌出を促したり、咬合平面を治す治療法を知り、私自身スーパースプリントを入れている。今後はスプリントだけでなく、BBO体操を取り入れて自分自身の健康を向上させたい。この講演を機に、同じような症状に悩む患者に対して先生方と同じ視点からみられるよう、今まで以上に咬合と身体を意識した治療に努めたいと思う。

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    BBO研究会あゆみ

    第17回 BBO研究会総会・学術大会

    H22(2010) 9.26 東京八重洲ホール

    第16回 BBO研究会総会・学術大会

    H21(2009) 10.4 東京八重洲ホール

    第15回 BBO研究会総会・学術大会

    H20(2008) 9.28 東京八重洲ホール

    第14回 BBO研究会総会・学術大会

    H19(2007) 9.30 東京八重洲ホール

    第13回 BBO研究会総会・学術大会

    H18(2006) 10.8 ホテル清風園(長野)

    第12回 BBO研究会総会・学術大会

    H17(2005) 10.30 TFT-HALL(東京)

    第11回 BBO研究会総会・学術大会

    H16(2004) 10.31 TFT-HALL(東京)

    第10回 BBO研究会総会・学術大会

    H15(2003) 10.11 ホテルパシフィック東京

    第9回 BBO研究会総会・学術大会

    H14(2002) 10.13 ホテル清風園(長野)

    第8回 BBO研究会総会・学術大会

    H13(2001) 10.13 渋谷フォーラム8(東京)

    第7回 BBO研究会総会・学術大会

    H12(2000) 10.8 神戸元町農業会館(兵庫)

    第6回BBO研究会総会・学術大会

    H11(1999) 11.20 サンシャインシティー7F会議室(東京)

    第5回 BBO研究会総会・学術大会

    H10(1998) 11.14 ホテル犀北館(長野)

    第4回BBO研究会総会・学術大会

    H9(1997) 10.18 三省堂文化会館(東京)

    第3回 BBO研究会総会・学術大会

    H8(1996) 9.15 神戸国際会議場(兵庫)

    第2回 BBO研究会総会・学術大会

    H7(1995) 10.15 池袋サンシャインプリンスホテル(東京)

    第1回 BBO研究会設立総会