噛み合わせによって生体（全身）の正しい平衡と調和を取りもどそうという理論を研究し、実践しています。

BBO研究会 活動報告（バックナンバー）；第１7回学術大会

第17回BBO学術大会リポート

学術大会は、経験豊富な他のDr、Dtのお話を伺うことで、自らの臨床のヒントを得る貴重な機会です。今回は、会長の講演に引き続き、長野支部、大阪支部から、各々興味深い発表を伺うことができました。筆者は、まだまだ修行中の身ですが、発表が出来るよう研鑽を積みたいと考えております。

最初、会長より、「小児のかみ合わせとは」という演題でお話して頂きました。顎位（噛みあわせ）の異常が、小児の発育に及ぼす影響について症例を交えてお話頂きました。
うつ伏せ寝をしていた5歳のお子さんが、BBO理論にもとづく咬合治療を受け、たちまちのうちにうつ伏せ寝が解消された症例を拝見したときに、驚きを隠せませんでした。あと、同じ様な方でやや全身発育が不良で、夜尿症が止まらなかったお子さんが、夜尿症が止まり全身の発育が正常に戻った症例を拝見した時、BBO理論の高い応用性を見た気がしました。

続いて、林 良太郎先生より、「矯正により、口呼吸から鼻呼吸へ（全身状態改善）また、嚥下障害、睡眠呼吸障害改善」という演題でお話を頂きました。
BBO平面に対し、下顎位を矯正的に誘導し、且つ審美的に歯列を整えた結果、骨、筋、歯列のバランスをとり種々の全身症状が改善されたことが報告されました。

昼食を挟んで、午後からは長野支部の小池　文一先生より、「BBO治療の醍醐味」という演題でお話を頂きました。BBO治療の実践を、症例を通じてお話しいただき、さらに技工サイドからもお話しを頂くことができました。

最後の演者として、大阪の山村憲仁先生より「全身基準線と姿勢変化、歯列アーチの診査、診断」という演題でお話しをいただきました。噛みあわせ治療を行った患者さんの顎位の評価方法として、整形外科学的姿勢検査とその実践、それに伴う解剖学的なアプローチについてお話しを頂くことができました。

顎位（噛みあわせ）と気道との関係が小児歯科、矯正歯科でとりだたされ、様々な角度からアプローチが試みられていますが、いまだ結論が出ていない（ということになっております）。しかし、BBO理論にもとづいて下顎位を設定すると適正な気道が確保され、全身状態の改善がなされることを会員の方々は実体験されていると思います。また、その根底を成すのは解剖学の深い知識であると考えます。

歯科は冬の時代と言われて久しいですが、医科とは違う視点で全身状態の改善に関わることが出来る可能性を実感した一日でした。

BBO研究会あゆみ

第16回 BBO研究会総会・学術大会

H21(2009) 10.4 東京八重洲ホール

第15回 BBO研究会総会・学術大会

H20(2008) 9.28 東京八重洲ホール

第14回 BBO研究会総会・学術大会

H19(2007) 9.30 東京八重洲ホール

第13回 BBO研究会総会・学術大会

H18(2006) 10.8 ホテル清風園(長野)

第12回 BBO研究会総会・学術大会

H17(2005) 10.30 TFT-HALL(東京)

第11回 BBO研究会総会・学術大会

H16(2004) 10.31 TFT-HALL(東京)

第10回 BBO研究会総会・学術大会

H15(2003) 10.11 ホテルパシフィック東京

第9回 BBO研究会総会・学術大会

H14(2002) 10.13 ホテル清風園(長野)

第8回 BBO研究会総会・学術大会

H13(2001) 10.13 渋谷フォーラム8(東京)

第7回 BBO研究会総会・学術大会

H12(2000) 10.8 神戸元町農業会館(兵庫)

第6回BBO研究会総会・学術大会

H11(1999) 11.20 サンシャインシティー7F会議室(東京)

第5回 BBO研究会総会・学術大会

H10(1998) 11.14 ホテル犀北館(長野)

第4回BBO研究会総会・学術大会

H9(1997) 10.18 三省堂文化会館(東京)

第3回 BBO研究会総会・学術大会

H8(1996) 9.15 神戸国際会議場(兵庫)

第2回 BBO研究会総会・学術大会

H7(1995) 10.15 池袋サンシャインプリンスホテル(東京)

第1回 BBO研究会設立総会